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メンター通信 第81号

発行日2010.10

天才以外は事例に学ぶのが近道です

8月25日にお客が増えるプロダクションの村上氏に講演をして頂きました。

村上氏は次の4つの事例を伝えてくれました。
事例1:相場の2倍の宅配弁当が1日1200食
事例2:お客の98%が福岡駅南2丁目住民エステサロン
事例3:来てほしいお客を描いて売上1・5倍の割烹
事例4:紹介率98%の銀座3丁目高額治療院。

村上氏は、以前商工にっぽんという雑誌の編集長をされていた方です。この商工にっぽんという月刊誌は、中小企業の経営者向けの雑誌でメジャーではないが頑張っている会社を中心に記事にしている雑誌です。
雑誌の内容も勿論ですが、付録がよく「マンガでわかる必達営業」シリーズは面白くバックナンバーをすべて取り寄せました。
中小企業が中心と言うことで、ランチェスター経営竹田先生から紹介してもらったのが、4年前のことです。
現在、中小企業家同友会でランチェスター事例研究グループ会というところで毎月集まって事例研究をしていますが、そのグループで8月例会を行うことになりました。
そこでお迎えしたのが、独立を果たした村上氏です。
村上さんは、札幌在住で現在の仕事は全国の元気な中小企業を取材し、それを記事にしています。
その記事を朗読し、文章をCDに焼付けたものを販売しています。
このランチェスター事例研究グループに、ぴったりの内容だと思い提案をさせて頂きました。
その提案が採用されたものですから、遠路札幌から来て頂くのですから、もっと話をして頂ける機会を作れないかと思い急遽その日の午後自社のセミナー開催を決めました。
そこで、村上さんには午後の部と夜の部(同友会)と別の事例を話して欲しいとお願いしたのです。
午後の部では、4つの事例を話して頂きました。
最初の事例は、沖縄で生活習慣病患者向けの宅配弁当を行っている パーソナルフードサービスさんの事例です。
どんな弁当の作り方をするかといいますと

  • 栄養素は1グラム単位で調理。
  • 塩分は0.1グラム単位。
  • 出来合いの食材は使わない。
  • 生魚、生肉を仕入れて調理。
  • 各自のアレルギー食材を除外。

こんなに面倒な弁当ですから、大手が参入できないのだそうです。
それよりも感心したのが、1人ずつ手渡しをするそうです。
手渡しをして話しかけながら、人間関係を中心に宅配をしていくという戦略です。
これは酒屋さんや電気屋さんなども同じような戦略を打てるのではないかと思います。
こうするには、営業地域を狭めなければなりません。

案の定、このパーソナルフードサービスさんもエリア外からの注文を断っていました。
しかもこの弁当相場の2倍の価格で販売されています。
こういうのを戦略があるというんですね。
平成20年の実績は、1日1200食。売上1億8000万円。経常利益700万円だそうです。
2つ目の事例は、チラシのまき方を変えたことで売上を月300万円、一日平均9人のお客さんに、しかもお客さんの98%が福岡駅南2丁目だけというエステサロンの事例です。
こちらのエステサロンも最初はチラシを11万枚配布したそうです。最初は良かったそうですが、3ヶ月目ぐらいからおかしくなってきました。
そして遂に、お客さんは一日平均5人。
さらに、悪いことに福岡の会社なのに京都に出店というありえないことをして3ヶ月で撤退したそうです。
そこで勉強をして、店の周りに5000枚のチラシを撒いてみたそうです。
すると新規客が3名。さらに手書きチラシを近隣に3000枚配布して6名の新規客を獲得することに成功したのです。
そして半径500メートル、700メートル、1キロと徐々に拡大していったのです。
広告代は5分の1。売上は4倍。
経費を掛けずに、売上を上げる戦略実力がグンと上がった何よりの物的証拠だと思います。
3つ目は、自分のお客さんは誰かを決めて、売上を1.5倍にし赤字を脱却した割烹松屋の事例です。
この割烹さんも最初色々な対策を打たれていました。

  • スタンプカードで増やそう
  • 宴会こそ売上をつくる立役者
  • 送迎バスでどこでも行きます
  • 低額ランチ4種類、デザートで女性客歓迎。
  • 夜のコースも低価格を用意。
  • 飲み放題でお得感を打ち出す。
  • 子ども客には逆らえない。
  • 大量DM、高額広告代。
  • 仕出し弁当で売上増を狙い忙殺

どこかで耳にしたことがあることばばかりではないでしょうか?
こうやってお客は誰なのかを決めずに店を運営するとどうなるか。
子供が走り回って、別の客からクレームが入り、こちらの客離れ、子供連れのお客にお願いに行くとこちらも客離れ。
そこでこの松屋の社長は、自分たちの来て欲しいお客さんは誰なのかを考えたそうです。
そして次のような手を打ちました。

  • 「わたりがに」の希少性を理解してくれる人がお客。
  • ランチ廃止、夜は6000円以上とする。
  • 仕出しの配達は、泉佐野市内限定。
  • お祝い事の相談所になる。
  • 祝ごとや記念日などに少人数に利用してもらいたい

お客さんを明確にすることで、こんなにやることが違ってくるんですね。

その結果、負債1億を3年間で黒字化。経常利益ゼロから470万円まで上げたそうです。
自社のお客さんは誰なのか。
そして、そのお客さんに喜んでもらうには何をすればよいのかを改めて考え直しては如何でしょうか。
最後は、高額治療院の事例です。
ここも雑誌広告や1000円割引クーポンを最初は行っていたそうです。来店客は9人。
そこで作戦変更です。はがき作戦に出たのです。
この治療院のはがき作戦は次のようなものです。

  • 初回来院者に感謝とお礼のハガキ。
  • 紹介で来院された方にハガキ。
  • 紹介してくださった方にハガキ。
  • 患者の誕生日にハガキ。
  • 何かいただいたときにハガキ。
  • スタッフが施術デビューするときにハガキ。
  • 暑中見舞いハガキ。
  • 年賀状。

このハガキ作戦が功を奏し、オープン3ヶ月目で15人だったお客さんが4年目には、新規客が852人。
1ヶ月あたり71人。約5倍に増えたのです。
午後からの講演のあと、同友会でさらに4つの事例を聞きました。
私は早速、その事例教材の1号から20号までを購入し、聞き始めました。
その中でも、生損保営業マンの長井さんの話は面白かったです。
私自身も営業をしていたこともあり、共感するところが大変多かったのです。
初回訪問では、名刺交換だけするんです。
2回目も挨拶だけ。
3回目も売り込みをせず。

その徹底ぶりは、私が営業をやっていたときの数倍上です。
その結果新規開拓なのに面談率8割、成約率4割というびっくりするような打率です。
私はこのCDを聞いて、「みんな営業の方法を誤解してるんだよなぁ」とつぶやいてしまいました。
物を売り込むという自分勝手な行為よりも前に、相手のことを知り、相手のことを考え、相手にとって役に立つことをプロとして伝えるだけだと思うのです。
買うか買わないかはお客さんが決めることで、売り込むなんていう言葉は、詐欺に近い行為で誰だって嫌いになります。
嫌いな仕事を楽しくやるのは大変です。
役に立ったという実感を営業をする人には感じて欲しいですね。
こんな事例が満載の事例教材にご興味がある方はこちらのパンフレットをご覧ください。参考になるものが見つかると思います。

遂に実現する古川経営さんとのジョイント

昨年末になりますが、このニュースレターでもお伝えしましたが倫理法人会というところでお話をさせて頂きました。
その直後私は、古川経営の古川社長にお声を掛けて頂きまして、訪問をさせて頂くことになりました。
私にとって、古川経営さんというと雲の上の会社さんで、従業員数でいうと40倍。
そのことがきっかけで、ランチェスター経営の塾長に登録して頂くことになりました。
それが今年の3月のことです。
その後私の方で、デモンストレーションという形で古川経営さんの社内で戦略社長塾を実施させて頂きました。
会計のプロの前で社長塾をするのは、かなり緊張します。
社長塾の第1講は、『現状分析と経営の構成要因』ということで決算書の見方などが出てきます。
いつも業界平均と比較するのですが、出所はTKCさんですがこれも私より詳しい資料をご存知です。

私は一応簿記の3級は持っていますが、科目名もいい加減な覚え方をしているのに・・・
そんな不安をよそに、なんとか第1講を終えることが出来ました。
第2講は、『利益性の原則と市場占有率』、第3講『戦略と戦術』と徐々に得意な内容になってきますが、やなりプロに話すのは緊張します。
しかし第4講が終わった頃には、皆さんからそういう伝え方があるのかと共感を得ることができたようです。
そんなこともあり、ジョイントセミナーを開くことになりました。
古川経営さんが得意なところは、経営計画としてまとめ上げることです。そして、計画を立てたことと実行していることのずれを一つ一つチェックすることです。
私が一応得意とする点は、その前段の作戦を立てるところです。
ようやく担当の近田さんと打ち合わせが始まりました。
ところが2社が一緒になって何かをするというのは、時間が掛かります。
私は私で年間計画を立てていますし、古川先生のところも同じく計画があります。
結局お互いのタイミングを合わせるのに3ヶ月ほど掛かりました。
日程が決まったのが8月の末です。
日程は10月19日です。
まだ随分時間があると思われるかもしれませんが、パンフレットを作ってセミナーの募集をしているとあっという間にその日がきてしまいます。
さらに今回は、一度きりのセミナーではありません。
その後経営戦略の基本を学習し、その後経営の8大要因(商品・地域・客層業界・営業対策・顧客維持対策・組織・資金・時間)の経営計画の立て方について学習していきます。
その学習を通じて、経営計画書を作っていくという本格的なものです。
これだけのことを一社一社成果を上げていくには、多くの会社を一度に行うことはできません。
しかもその後の追跡となると私一人ではとても・・・
そこで、古川先生のところがバックアップしてくださるのです。

この景気の状況で、中小零細はどこもかしこも厳しい状況が続いています。
待ったなしのところも出ているようです。
そんな中、まず現状を分析し、弱者の戦略に基づいて実行計画をたて、その実行状況が弱者の戦略からずれていないかをチェックし業績をよくしていく仕組みが出来上がればよいと思っています。
そういう企業が1社2社と現れてくることが景気を良くする最も健全な方法ではないかと最近感じています。
それに心強い味方の古川先生とのご縁を昨年末倫理法人会というところで頂いたことは本当に運があると思います。
裏返しに考えるとそれぐらい責任の重い今回のセミナーではないかと思います。
何名の方が賛同して頂けるかわかりませんが、ひとまず10月19日のセミナーにご参加ください。
お待ちしております。
なおお申し込みはこちらから。

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