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メンター通信 第66号

発行日2009.7

営業で結果を出したければやる気を出すな

最近営業マンの再教育を頼まれることがよくあります。
世の中がこういう状況ですので、うなずけるのはうなずけます。
もう一つよく耳にするのがモティベーションに関するセミナーです。
気持ちが落ち込んでいては、営業の成果が出ないということなのだと思います。
いずれも「売れない」「先が見えない」という世の中を反映している要望だと感じています。
私の営業マン研修は、ランチェスターの法則を営業戦術に応用したランチェスター経営竹田先生の理論に従っています。
もう一つは、デールカーネギー著の「人を動かす」に出てくる人を動かす原則に基づいています。
戦略と戦術の関係です。
それに自分の経験を裏打ちしながら、研修を進めていくものです。

私は33歳のときに生まれて初めて営業と言う仕事を経験しました。
その会社の営業マンは新卒を採用が主でしたので18歳から22歳で営業を経験してきた人ばかりです。
その人に追いつくためには、体験学習だけではとても追いつくことはできません。
それが追い越し、追い抜けたのには原因があります。
私は理論を先に知っていた訳ではありませんが、たまたまこの方法しか思いつかなかっただけです。
その方法にぶち当たったのは非常にラッキーでした。
その後デールカーネギーと出逢い、ランチェスター戦略と出逢って理論を勉強していくと自分のやってきたことが理論道理であることに驚きました。
もっと早く理論を知っていれば、人の4倍は売れていたと思うことがあります。
営業は、「気合だ!やる気だ!根性だ!プラス思考だ!」とおっしゃる方もみえるでしょう。
それも必要かもしれません。
ところが2005年(人口増加が止まった年)の日本まではどんどん新しいお客さんが市場で作られていきますので、それでも良かったかもしれません。
気合を入れて、1件でも多くあたれば結果が出てきますから、営業マンの尻をたたき、にんじんをぶら下げてれば・・・・
ところが市場が小さくなっていく状態では、それだけでは難しくなってきます。
件数を多く回るというのは、どんな時代でも変わりはありませんが、根性で一機に回っても今までのように結果が出ないということが言いたいのです。
今まで通り結果が出ない状態で、どんどん気合を入れようとすると心と体のバランスが取れなくなって、最後に訪れるのは挫折です。
会社の業績が良いか。悪いかは、どちらがより強い経営力を市場に投入し続けたかで決まってきます。
その経営力とは、「商品力(または有料のサービス)」と「営業力」です。そしてその比率は1:2.営業力が商品力の2倍です。
営業も同じく、毎日毎日の繰り返しです。
しかもその営業の質がバラバラ立ったら如何でしょうか。
以前宮崎本店の宮崎社長からこんな話を聞いたことがあります。
某コンビニのバイヤーさんに、宮崎社長のところの強みは何ですかと聞かれたそうです。

?
普通なら○○というお酒とか。味とか。と答えるところですがそのバイヤーさんは、宮崎社長のところと取引がしたい最大の理由は、「品質が安定しているからです」と言ったそうです。
営業マンがやる気を出して、その日一日を頑張って営業をしたところで一時的なことです。
そんなことよりお客さんの求めているのは安定した精神状態で、いつもと同じように接してくれた方が長い目で見ると理にかなっています。
私が営業を始めたとき、どうすれば売れるのかなんてぜんぜん解りませんでした。
経験がないのですから、当たり前の話ですが。そこで私は次の2つは絶対にやろうと心に決めました。
1日に100件訪問する。
16:30までは必ず訪問活動をする。
知らない家に入っていくのは、当時であっても大変なことです。
当然きつい断りもあります。不在、門前払いはしょっちゅうです。
でも私は100件の訪問を目標にして毎日営業活動をしたのです。
自分より年下の営業の先輩からは、「岩崎さん、いまどきそんな営業をしている人いませんよ」と馬鹿にされながらです。
新規開拓を始めると最初に質問があるのが次のことです。
「強い断りにあったのでどうしましょう」
私の場合、そんなことを考える暇が無かったというのが本当のところです。
いちいち断りを気にしていたら、100件どころか3件回っただけで落ち込んでしまいます。
どちらかというとロボットのように訪問を掛けていたのかもしれません。
それでもどうしても落ち込むときがあります。
そういうときは、一旦立ち止まって気持ちを建て直してから入ることにしていました。
直前の訪問の結果を引きずると自分がどんどん落ち込んでしまう気がしたからです。
この頃既に私は、高いお金を出して購入したモティベーションのテープを聴いて4年目に入っていましたので、アファーメーションというものをしていました。
以前魔法の言葉として紹介したものです。

この10か条を胸のポケットに入れて、読み返した後次の訪問へと向かったのです。
それは、自分の気持ちを高くするというより、元の状態に戻すという作業です。
「結果が出せる」と思えるまで自分の気持ちを高めるというのは、普通の人ではムリがあります。
ですので、私は営業マンが妙にやる気を出すと警戒します。
なぜならその後モティベーションが下がったときに落ち込むに決まっているからです。
自分が3日坊主だと自覚症状のある方は、気をつけた方がよいと思います。

会社全体の営業力を強くするには

ではどうすれば、会社全体の営業力を強く出来るのでしょうか。
今までのようにあれもこれも手がけてちょっと活動すれば、それなりの成果が出るということはまず考えられません。そこで考えなければならないのが、会社の力を一つに集中することです。
まずは、会社の目標を一つに絞ってみてください。
目標を定めてそのことを本気で研究すると他の人にはわからない何かが見えてきます。
既に取引のあるお客さんのことをどれだけ知っているでしょうか。
会社の場合であれば、いつ創業して、何人の従業員がいて、どこに支店があるのでしょうか。
もっと重要なことは、どこから仕事を貰ってその仕事はどのような部署や人を介して、どうやって作られたり、販売されたりしているのでしょうか。
なぜその得意先と取引が続いているのでしょうか。
何のためにそういうことを知る必要があるかといいますと、お客さんと出来るだけ近い考え方になるためです。
そしてお客さんと共に、お客さんが不便や困っていることを感じ解決するというスタンスに立つことです。
それが解ったら、次は営業の仕組みづくりです。
この営業の仕組みを作るのは社長の仕事です。

営業の仕組みを作るコツは、段階に分けることです。
営業力の無い人がいきなり売り込みをするようにしないことです。
ほとんどの会社がいきなり結果(粗利益)を求めて、責任を持たせたりしますが、大きな誤りです。
経営の本質は、お客さんを作ることです。
自分がお客さんだとしたら、そう簡単にあなたのところで全て買わせて貰いますなんて言えないはずです。
ゆっくり段階を踏んでお客作りをしていくしか方法がありません。
8月4日に行うセミナーでは、ダイレクトメールや広告を利用して段階的に営業をしていく方法についてお伝えします。
また、ホームページを効果的に使う方法をエクストラコミュニケーションズの前野社長に話して頂きます。
ホームページを掲載するということは、圧倒的な数の競争相手が出現するということです。
そのためには、特徴を持たなければなりません。
どうやってホームページで特徴を出していくかを語ってもらえると思います。
参加者の方には、後日無料でホームページの診断をしてもらえる特典をご用意いたしました。

やずやの社長に講演を、と企んでましたが・・・

6月5日開催の福一不動産の古川社長の講演会に多数参加頂きありがとうございました。
今回のセミナーの動員は、かなり苦戦を強いられました。
随分FAXを流させて頂きご迷惑をお掛けしたことと思います。
申し訳ございませんでした。
業種が絞られているということが影響したのかなぁとは、分析しております。
お蔭様で、動員のときを含めてたくさんの学びがありました。
古川社長の講演で一番伝えたかったことは、自社の力を一点に集中していく手順です。
古川社長は、独立直後他の不動産業と同じような方法で営業をしていました。
ところがうまく行かず、自分の給料さえ出せない状況。
講演の中で、奥さんがどうやってお金を工面していたのか解らないと告白されていました。

そんな折、中小企業家同友会に入会され、やずやの先代の社長、そして竹田先生との出会いが運命を変えていったそうです。
次第に仲良くなっていった竹田先生が、もっと勉強をするようにと教材を勧めたのです。
とは言え教材をフルセットで買うと200万円。ローンで毎月5万円です。
そのときの古川社長の状態ではとてもムリです。
結局そのときは、返事が出来なかったそうです。
ランチェスター経営のもう一人の先生である稲田先生から、「古川さん、いくらだったら出せる?」と聞かれて
しぶしぶ「5千円なら」と押し売りされたのがスモールビジネスという廉価版です。
この教材は、20名以下の会社向けに作られてコンパクトな教材でそれも20万円します。
古川さんは、
当時は遠くまで営業に出かけていたそうですが、その行き帰りに元を取ろうとして必死で聞いたそうです。
そうしましたら、テープが「遠くへ行くな。遠くへ行くな」とささやき始めたそうです。
そして遂に、地域を絞ることを決意したのです。
決意するまでに相当な時間が掛かったそうですが、地域を絞ってみるとそこには全国でも有名な中洲という飲み屋街がエリアに入っていたそうです。
どうしても飲み屋さん相手の仕事が多くなったそうです。
そこで客層をグッと絞って、バー、スナックのママさんを相手にすることを考え出したのです。
そうやって客層を絞ってくると、自動的に商品が絞れてきた。
テナントの紹介です。しかも飲み屋さんの物件ばかりやっていますので、物凄く詳しくなっていきます。
大家さんからも信頼が得られ、テナントを探して欲しいということになります。その依頼主のビルには全てテナント募集という看板を上げます。すると自動的に福一不動産のロゴが入った看板を無料で付けることになったのです。
中州のエリアに入るとそこらじゅうで、福一のゴジタくんがみられるということです。

客層が絞れてきたことで、そのお客さんたちが困っていることがみえてきたそうです。
例えば、開業の資金計画から警察への届けまで、そして開業できたら、商売がうまくいくように勉強会をしたり、店を紹介するホームページまで作っています。地域を絞るというのはきっかけだったと思います。客層を絞り徹底して研究しているところが古川社長の成功の要因ではないかと思います。私には、もう一つの目的がありました。
やずやの現社長に講演をしてもらうという野望です。
古川社長に直接聞いてみましたら「僕のやっている博多経友会の会長をやってもらっているんですが、それでも話はしてもらえないから。無理ですね」
とあえなく撃沈です。
講演の音声CDが出来ました。時間の都合でお聞きになれなかった方に販売致します。3000円でお分けします。電話ください。

 

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