メンター通信 第52号
発行日2008.4.25
フジゲン横内会長が私のために・・・
3月末長野県の松本市へ行ってきました。
松本はこれで4回目になります。最初はえらい遠いところだと感じていましたが、名古屋からJRで2時間、よくよく考えると三重県の南、熊野辺りまで行くより時間が掛からないのです。
今回の訪問の目的ですが、お蔭様で、私は会社を立ち上げて今年の十一月で5周年になります。
高々5年ですが、良くぞ持ちこたえたなぁというのが正直な気持ちです。
何か記念になることが出来ないかと昨年末から考えておりました。
一つは、5年間のことを冊子にまとめることです。
もう一つは講演会の企画です。
最初に浮かんだのは、ランチェスター経営竹田先生の講演でした。
ところが年末竹田先生から電話があり、経営計画セミナーの企画をすることになりました。(レポートは本号後半にて)さらに、三重県中小企業家同友会での講演会が決まってきました。
そこで多大なる影響を貰った一人の方、迷わず横内会長にお願いすることを勝手に決めました。
勝手に決めるのは良いのですが、受けてもらえるかどうか。
まずは会うことから始めようと私は意を決して、電話をしました。
そして3月末に面会の約束を取ることができたのです。
この話を上手く運ぶために、ちょっとした作戦がありました。
今まで会長とお会いしたときのことを思い浮かべますと会話の中に女性に一人入って頂けると話がスムーズに行くことに気づきました。(笑)
そこで横内塾でお会いした飯沼さんに連絡を入れました。
飯沼さんとの出逢いは、なんだか変な縁なのです。
私が『生まれて初めて営業をしてトップセールスになる法』という冊子の原稿を横内会長に見てもらおうと送りました。
その数日後飯沼さんが、偶然飛び込みの営業で横内会長宅に来たのです。
飯沼さんは、営業を始めたばかりで、横内会長宅とは知らずに飛び込み、反対に営業のやり方を教えてもらったそうです。
最後に私の冊子の原稿取り出し、これを読んで勉強したらと渡されたそうです。
3月30日の朝会長宅へ向かいました。(この日は奇しくも飯沼さんが横内会長宅へ飛び込み営業を行って一周年だそうです。)
今まで何度か会長とお会いしていますが、自分自身のことを話すのは今回が初めてです。
なぜ前の会社を辞めて、どうやって今の会社を設立したのか。
そしてその後、どんな状態に陥ったかを話しました。
その上で、今年ようやく5周年を迎え、記念講演をお願い致しました。そうしましたらなんと一発でオッケーを頂きました。
いつも会長は、尋ねる度に人の生き方とか人との関わり方について教えてくださいます。
しかも実例を用いて、教えて頂けます。
「丁度今ねぇ。妹の家のことで・・・・」
こんな感じで、話し始められます。
この問題を解消するために、手紙を書くように薦められたそうです。その原稿を会長がアドバイスされたそうです。
家族や近い人になればなるほど、解ってもらって当然というようになってしまいます。
そこで、ちょっと冷静になって、手紙を書くというのです。
まず、相手のよいところを考え、自分の否を認めるということから始める。顔を見るとどうしても感情的になってしまいますので、手紙にすることを薦められました。
「手紙じゃないといかん。手紙を書きなさい」と
その結果、妹さんの家では関係が良好になり、喜びの電話が掛かってきたそうです。
いつもこんな具合に、実際にその手紙を読んでもらったりして、教えて頂けます。
そして横内塾個別レッスンは、まだまだ続きます。
1時間ほど話した頃、横内塾の講師の一人橋本京子先生から電話がありました。
そこでお昼を4人ですることになりました。
食事をしながらも、引き続きレッスンは続きました。
「相手を喜ばすことから始めなければいけないよ。そのためには情報が必要だな。相手に聞かなければ」
これはとても深い言葉ですねぇ。
営業の研修をしていてよく聞かれるのが、合見積でどうやって勝つかの方法を教えて欲しい。という質問です。
正直に言いますと、この質問自体商売という点では全く理解されていないのです。
まず「相手の望んでいることは何か」を知るところから始めなければなりません。
「ちょと、見積して欲しいんですけど」
と言われて、「はい、どれを見積もればいいですか」
「じゃ明日、持ってきま〜す。」というのは最低限の自分の責任は果たしたかもしれませんが、本来の仕事という意味ではお客さんに対して大変失礼な話です。
- どういった経緯でその見積が必要になったのか。
- こちらに何を期待しているのか。
- それに自分が答えられるのか
こんなことも解らずに、自分のところで出来るだけの値引きをしてきました。なんて平気で見積を出してくる人がいます。
もっとヒドイのは、聞きそびれたので、どれかは当たるだろうといくつも見積を用意して持っていく人もいます。
全く相手の気持ちを無視していて、失礼にも程があります。
これは営業じゃなくても同じですね。
私はソフトウェア開発業務をしておりましたが、出来るエンジニアほど、相手のことをよく訊きます。
出来の悪いエンジニアは、打ち合わせの時、自分が何をすればよいかだけを考えます。
そしてどうやって作るかを一生懸命説明するのです。
気持ちは解らなくはないですが、そんなことは、お客さんにとってどうでも良いことで、お客さんは自分の仕事がどのように変わるのか。が気になるはずです。
人は生まれ持って自己中心的です。これは仕方が無い事実です。
その中で、どれだけ相手の側から物事を考えられるか。がキーポイントではないでしょうか。
話は戻りますが、食事をしながら、橋本先生が5周年で話をしてくださることになりました。
三重県に戻って早速日程調整をしたところ十一月八日に決まりました。
会場が決まり次第、お知らせします。
ナマの竹田先生の研修会始まる
4月11日遂に始まりました。
平日に10名も集まって頂きました。
1時半からスタートして、30分延長で5時半に終了でした。
竹田先生は、代理店会議でいつも講義をしてくださいますが、私はなぜだか、日程が会わず中々受講することができません。
4月26日も大阪であるのですが予定が入っており、またまた参加できないのです。
たまにしか受けられないですが、竹田先生の講義は素晴らしいです。
講義というのは、面白くて役に立つのが一番です。面白いだけで実践に役に立たないものでも駄目ですし、いくら役に立つとしても、面白くなければ何時間もの講義では集中を切らせてしまいます。
それに代理店の会議や今回のように十数名のメンバーで、それぞれの業種業態が解っていて行う場合では、講義の濃さが違います。
例えば今回の講義の中で、事務機販売の方の例を挙げて移動時間が50%を超えると利益性が上がらないので、ここのところを工夫しなければいけませんよ。
それから、○○さんのような保険の代理店では・・・・
このような具合です。
富士火災で日本一のセールスは、自宅と会社の行き帰りの2キロでトップになっているとか。
5月21日に、中小企業家同友会で講演会がありますが、ここでは、100名近くを相手に話しますので、こんな具合にはいきません。
私も、少人数のクラスでは、出来る限りその人に近い実例を挙げて話をしますが、なんと言っても経験が違います。
倒産会社1600社の取材と4000回の講演実績には遠く及びません。ちょっとでも近づければとは思うのですが。
今回は経営計画セミナーということでしたので、講義の最後に実行計画を書き出しました。
さらにユニークなことに、全員が次回6月27日期日の約束手形を発行することになりました。
手形に約束したことを次回までに履行できなかった方は、不渡りを出したということで、次回の懇親会費用を持つことになりました。(笑)
一人では中々実行できないことでも、皆で牽制しながらやっていけば、より実行率が高くなることでしょう。
講義終了後、2時間程度懇親会を催しました。
懇親会の出席は私を含め8名でしたが、これまた内容の濃い話でした。
私はいつも、こういう場合竹田先生とは離れて座りますので、しっかりと話を聞けないのですが、商品のライフサイクルの話は面白かったですね。
商品にはライフサイクルがあり時代に合わなくなっていきます。伝統産業になっていけばまだよいのですが、伝統産業になりえないものはどうしたらよいのかという話でした。
輪島漆は、あの塗りだけでは生き残っていけませんが、研究して抗菌という面で生き残ったという話です。
現在のビジネスの真の価値を研究していくとそれが見えてくる。
このようなことが出来る企業は長く継続できるそうです。
そう言えば、フジゲンの横内会長から聞いた話ですが、ギターの生産を労働力の安い中国やアジアに取られていったそうです。
ところが品質が悪いので、フジゲンさんで検査を一手に請け負っているそうです。
ギターを作らなくても、自らの技術を検査というサービスに置き換えて、事業を継承していったそうです。
さらに最近では、トヨタのレクサスのインパネの木目の部分を請け負っているそうです。
なんでもギターを作る技術の精度が必要なのだそうです。
この辺りの話は、『ウィクリートーク』にアップしてあります。
この懇親会の席で竹田先生は、「このランチェスター戦略を研究するのにイギリスに5回行き、墓参りまでしてきた。30年の歳月を掛けているので、まずこれを研究して私のところまで追いついてから、他の勉強に取り掛かった方がいい」なんておっしゃっていました。
それともう一つ。「しっかりと儲ければ、性格はよくなるよ。余裕が出来て」次回も楽しみです。
参加されている方の第一回で得られたことです。(あいうえお順)
浪花電機(株) 伊藤 俊博様
お客を作り出すことと長く作ったお客様を継続する事が経営の本質とわかりました。
日商器材(株) 後藤 渉様
経営計画は、会計から見た計画ではなく、顧客との接触を作り、いかに粗利を上げるかという計画を作ることだということがわかりました。
大一塗装(株) 竹村 幸夫様
中小企業の社長の立場をあらためて確認させて頂きました。中小企業はP/Lを重視していく、社会環境、経済環境に惑わされないの言葉が印象的でした。
(有)グローバー総合保険事務所 田中 大補様
いつまでにやるという事の大切さ。必ずやりたいという気持ちになった。
長谷川シャッター工業(株) 長谷川 利敦様
いつも会計の決算書を基準に考えていたので、お客中心の考えに目からうろこが落ちました。利益はお客様からなるほどなと感じました。
平松産業(株) 平松 俊範様
やるべき目標を3ヶ月に落とし込んでひとつひとうつ確実に達成することを学んだ。今まであれもこれもやりたいと思いながら形になっていなかった。
(株)フルバック 藤牧 正浩様
外部活動に80%。内部活動に20%。社長が戦術をやっているとバタビンになる。3ヶ月毎に、やらなあかんことをかたづける。
(有)若松屋 美濃 松謙様
経営力を入れる地域(商品)を絞り込む。業務規則集。封筒の工夫
(株)中部製作所 山本 真裕様
・お客第一の考え・お客維持の計画(仕事をしていればお客は自然と来ると考えていたが、)自然に離れることもある。・物事に疑いの目を向け、自身がまず実践すること・価値=資本の力×人の力・何で一位を取るか!その為に何を実行するか。そのウェイトはどう配分するか。・お客とのつながりのある所は節約せず、お金をかけず力を注ぐこと(名刺など)
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