メンター通信 第50号
発行日2008.2.25
ガソリンスダンドの究極のプレゼント・カード?
先月のことですが、ガソリンメータを見ると、3分の1ぐらいのところでしたのでガソリンを入れるためチケットを取り出してみるとかなり前に現金会員になったカードが出てきました。
よくあるスタンプカードです。
その裏面には、『ガソリン10gにつき1回捺印、オイル1gにつき1回捺印します。』25個目と50個目で粗品進呈になっていました。
「なるほど、どんな粗品が貰えるんだろうなぁ。粗品というぐらいだから、相当粗悪なもの?へへぇ(笑)」
なんて一人でニンマリしていたのです。
「ところで、このチケットどこのスタンドのかなぁ」そう思い表を見てみると○○石油とありましたが、住所、電話番号、一切書いてないんです。
我が目を疑いました、もう一度裏表見ても何処にも載っていないんです。これは来るな!ということでしょうか。
スタンドの名前を見ても、どこで入れたか全然思い出せません。
さて皆さんだったらこのプレゼント・カードのどこを、どうやって改善しますか?
1つ目は、「住所、電話番号」を入れることですね。
それ以外に地図があってもいいですね。
絵の地図を載せるスペースが無かったら、「○○の交差点左折100Mとか」文章による地図でもいいですね。
2つ目の対策の前に、このプレゼント・カードの目的を明確にする必要があります。
お客さんの対象は現金会員ですので、一見客さんと想定されます。一度お越し頂いたお客さんに繰り返し来てもらう仕組みを作るということです。
ということは、次に来たくなるようにしなければなりません。
そう考えると粗品獲得までのリッター数が250gというのは、如何でしょうか。
乗用車ですと1回の給油が30〜40g、軽四だと20g〜30g、従って6回〜8回というところです。
どんな粗品が貰えるか分からないのにそれ目当てで6回も7回も来てくれるというのは、少し安易な考えではないでしょういか。
誰でも陥ることですが、「250g入れたら、これぐらいは還元してもいいかなぁ」ということから考え始めるこういうことになりがちです。
「この粗品を貰うためにお客さんは、どのぐらい通う気になるかなぁ。」とお客さんの気持ちになって考えれば違った答えが出てくると思います。
例えば、初回の粗品進呈はスタンプ5個目で、さらに10個目で別のもの次に25個目というように間隔を代えていくのも1つの方法ではないかと思います。
次の改善は接客の方法です。
この現金会員には、名前を書く欄があります。
初めてのお客様には次のような対応をされては如何でしょうか。
「現金会員になられると、現金会員の価格で入れることができ少しお得になります」
「ハイ、では」
「お作りしますね。では念のためにお名前を」
「イワサキです」
「有難う御座います。イワサキ様」
給油後、「有難う御座いました。20リッター入りましたので、スタンプを2個押させて頂きました。残り3個で粗品を進呈させて頂きます。イワサキ様、今度おみえになったときにこのカードをお出しください。」
(もし粗品が選べるなら、次のような質問も有効ですね)
「粗品は、次の2つから選べますがイワサキ様でしたらどちらを選ばれますか?万が一不足するといけませんので念のためにお聞きしておきたいと思いまして・・・」
この方法がよいのかどうか。まあやってみなければ分かりませんが(無責任なぁ)
でもココでのポイントは、
- 名前を呼ぶ。
- 商品をイメージさせ、目的を明確にさせる。
- そして人間関係の構築です。
次に2回目に来店されたなら
「現金会員カードをお持ちですか」
「いつも有難う御座います。イワサキ様。では1リッター当りXX円の値引きでさせて頂きます。」
「今回はスタンプ2個ですので、後1個で粗品進呈ですが、私の方で1つ余分の押させて頂きますね。」
「イワサキさんは、こちらの方がお気に入りでしたよね」
「こちらでよろしいでしょうか」
スタンプを1個余分に押してくれたというだけで、随分効果があると思いますが、如何でしょうか。
セコイ話ですが、スタンプ1個サービスしても前回給油の端数と今回の端数を合わせれば対して損はしません。
またまた無責任な話ですが、この方法が効果的かどうか分かりません(笑)
ここでのポイントは、初回と同じ人間関係の構築です。
スタンプ1個サービスで、この人に接客してもらってよかったと思ってもらえるところがポイントです。
3回以降皆さんならどのような接客を実施しますか。
私は情報収集を行うとよいと思います。
例えば、誕生日を聞く。趣味を聞く。勤務先または自宅の郵便番号を聞く。
勿論現場が、聞きやすくする工夫は必要です。
例えば、今月から誕生月キャンペーンというのをやっています。
イワサキさんは、誕生月は何月ですか。
「2月です」「2月ですか、2月の誕生花は、え〜とマーガレットですね」
「因みに何日ですか、日によってもまた違うのをご存知ですか。」
男性と女性ではやり方を変えた方がよいですがねぇ
私も気が短い方ですので、急いでいる場合、話したくないこともあります。
そんなときの対策も必要ですね。
「お急ぎですか。準急コース、急行コース、特急コースどのコースで」と予め遊び感覚を入れてお客さんの都合を聞きやすくするのも方法です。
「そんな面倒なことできるか!」とおっしゃる方もみえるかもしれませんね。
そう思われる方は、次の原則に則ってもっとよい方法を編み出してください。
経営力は、商品力(またはサービス)と営業力(店舗力)で決まる。
店舗力は、次の3つで決まる。
@立地条件、A面積、B接客応対
企業間の競争は、経営力の差である。
- 商品力で差別化できず。
- 立地条件が競争相手より悪く
- 面積が競争相手より狭い
最後に残るのが接客応対これは工夫、智恵によって向上の可能性がある。
接客応対の原則、@初対面の警戒心を解除するA人間関係を構築するBニーズ(お客さんの困りごと)を把握する
これらの原則を私は、顧客戦略、営業戦略のCDを繰り返し聴くことで腑に落ちてきました。
原則を勉強し、自社に適用するのが経営者の仕事だと思いますが、皆さんは如何ですか。
強いて言えば、それをお手伝いするのが私の仕事だと感じております。
忙しい経営者の方には、CD学習を特にお勧めします。
私は29歳のときにこの方法と出会いましたが、特に発想を必要とするもの、習慣化したいものにお勧めです。
反面、理解するとか、論理的なもの、図を見なければならないものにはお勧めできません。
今回の話題は、ガソリンスタンド店でしたが、皆さんの会社、店舗の仕組みについて一度手を休めて考えてみては如何ですか。
泥棒が、目の前に!そのときあなたならどうする?
もう11年も前のことですが、家内の実家の親戚と総勢11人で日間賀島へ一泊旅行に出かけました。
夕食には、海老の踊り食いもあり大変盛り上りました。
その後、風呂に入り部屋に戻って直ぐのことです。
「あれ?時計?腕時計がない?」
「あっ風呂場に忘れた!」
直ぐに取りに行きました。ところが風呂場には置き忘れたはずの時計がありません。
その腕時計は、結婚する前に揃いで買ったスポルディングのダイバーズウォッチです。
早速民宿の人に、伝えましたが、まだ届けはないとのことでした。
翌朝、再び民宿の人に聞いてみたのですが、見つかっていないとのことです。
「見つかったら、連絡ください」と言って私たちは民宿を後にしたのです。
帰りは、名鉄で河和駅から特急で帰りましたが、そのときです。私の右手前の男性の左腕に、昨日無くしたはずの腕時計が見えたのです。
私は目を疑いました。遠目で分かりにくいのですが、バンドの感じといい、文字盤の形そして色。とそっくりです。
とは言え、同じものを買ったということも在り得ますし、まさか「そんな目の前に・・・」という気持ちがありましたので、私はよ〜く目を凝らして、しっかりと確認しました。
そうしましたら、文字盤の外側の傷を発見したのです。
これには、参りました。
99%私のしていた腕時計です。
相手は家族づれ、子供もいました。こちらも親戚一同楽しい旅行の帰り道。
「どうしよう。まあ、時計の1つや2つでごちゃごちゃしても。万が一違う場合もあるし・・・・」
周りの誰にも告げず、ずっとその時計を見ながら思案をしておりました。
いく駅か過ぎたころです、こんなことがあるのでしょうか。
車両の後ろから、警察官が2人現れたのです。
私は心の中で「え〜っ、これは天の助けか。今相談すれば何とかなるかも!」
結局私は、何も言えず。名古屋駅に着いたのです。
名古屋駅についてから、家族にそのことを伝えると、家内の実家のお父さんから「あんたえらいねぇ」と言われて少し救われた気がしました。
私は単に気が弱いだけの人間で、泥棒が目の前にいても何も出来なかっただけなのに。
私が取った行動がよかったのか。未だに分かりません。
ただこの旅行が私の家族にとって嫌な思い出にならなかったことだけは事実です。
デールカーネギーの「人を動かす」の中に、議論に勝つ唯一の方法として議論を避けるという法則があります。
人に動いてもらうには、正論で相手をやっつけ勝ったとしても、自分は満足かもしれませんが、人は動かすことはできません。
皆さんなら、どのように対応されたでしょうか?
三重の元気企業ご紹介
ウィクリートーク元気企業のご紹介第2弾は、ライフサポート有限会社棚橋寿詔社長の登場です。
棚橋社長との出逢いは、棚橋社長が独立して3ヶ月ぐらいのときです。フォレストオオモリの岩田社長のご紹介で戦略社長塾に参加して頂いたときからです。
正直に言いますと最初、弱者の戦略を中々理解してもらっていないようでしたので、苦労しました。
数年経ってから、松阪で勉強会をすることになり案内を差し上げたら、参加したいということで松阪まで来て頂きました。
そのときに一人当たり純利益、同じく自己資本額を業界平均と比較しましたら、十分上回っているという回答でした。
そのときに「地域を絞ってから良くなり始めた」とおっしゃっていました。今回はその地域の絞っていった経緯などをインタビューさせて頂きました。
棚橋社長はファイナンシャルプランナーとして活躍され、生命保険・損害保険の相談、見直し、不動産の取り扱いなどをされています。精力的な方で、FMよっかいちで番組を持たれ「FPタナちゃんマンのハッピーライフインデックス」
毎週火曜日14時から
(ホームページでも試聴できます)
HPアドレス http://www.life-spt.co.jp/
また毎月2回土曜日に「しあわせマネー教室」というセミナーも開催しています。詳しくはホームページをご覧ください。
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