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メンター通信 第29号

発行日2006.5.25

習慣を変えろ!人生を変えろ!

「岩崎さん、ちょっとお尋ねしますが、今までに座禅をしたことがありますか?」
「いいえ、初めてです」
「間違っていたら、いいのですが、今悩み事などはありませんか」
「いいえ、特にありませんが」
これは私が10数年前に、永平寺に座禅に行ったときのことです。
私は箱田先生の影響もあり、一度でいいから座禅というものを経験したいと思いつきました。
そこである人を通じて座禅が出来るところを探してもらったら、永平寺で、3泊4日で座禅ができることを教えてもらいました。
夏の休みを利用して、早速申し込んだわけです。
到着するなり、作法を教えてもらいます。
我々を指導するのは雲水という修行僧なんですが、その作法というのは、廊下ではしゃべってはいけない。とか合掌の仕方とか、食事の仕方など決まりを教えてもらうだけです。
食事をする時の器は、洗わないんです。
どうするかといいますと、最後のお茶を頂くのですがそのお茶を少し残しておいて、そのお茶で器をゆすぎそしてそのお茶を飲み干すのです。
飲み干した後は、布で拭いて終わりです。
雲水曰く
「精進料理なので、油も少ない。だから大丈夫。座禅の作法は、無駄を一切しないという考えから出来ていますので、お茶も最後まで飲み干してください」
それにしても、大変なところへ来てしまったなぁ。というのが私の感想です。
朝は、3時か4時ごろの暗いうちから起きだして、準備しお経を上げます。

最も、何も無いところなので、消灯も8時と早いのですが
それが終わりますと食事の用意、掃除、座禅、簡単に言いますとこれの繰り返しです。
貴方自殺しようと思っていませんか?と聞かれて
先ほどの話は、2泊目ぐらいの時で雲水に呼び出され話を聞かれたのです。
座禅を初めて組む人は、普通痛くて動くものです。
ところが、あなたは全く動かない。
動かないのには2つのパターンがあって、
「一つは座禅をしたことのある人。
もう一つは自殺などを考えている人です。」
後者の方で、なければよいのですが・・・
念のためにお聞きしました。ということだったんです。
「ひえぇ〜俺自殺願望者と間違えられていたの?」
私は、動けば余計に痛くなるので、じっとしていただけなんです。痛いという状態が普通の状態と考えるようにしたんです。
これは人間が備えている自己防衛本能じゃないでしょうか。
そのとき、閃きました。
自分が今までやった事がないことでも、その状態が普通だと思えば、やり続けられるのではないかと思ったのです。
最近頂いた葉書の一部です。返事が戻ってくるようになれば、習慣も近い。

例えばです。
ハガキは、良いことですから書きましょう。といっても中々書き続けることはできません。
良い点がいくら解っても、ハガキを書き続けるという行為とは別だからです。
ハガキの効用をちょっと並べてみましょうか?
ハガキを手書きで書くには、相手のことを考えなければなりません。宛名を書くには、名前も住所も書かなければなりません。
さらに本文を書くには、もちろん相手のことも知らなければなりません。この作業を行うことで、商品開発をするとき、店のレイアウトを決めるとき、あの人だったらどうするだろうとか。
あの人には、これが似合うかなぁ。と考えることができます。
「お客さん」とひと括りにしても、お客さんがどう考えているなどとてもイメージできません。
お客さんの身になって考えろという前に、お客さんのことを知ることの方が大切ですね。
このようにハガキの効用は大変大きいのですが、中々定着しないのも現状です。
では、ハガキは出すものだと考えたら如何でしょうか?
出すんなら、短い時間で効果的なものをと考えます。
ですから、ハガキを出すとか、出さないとかいうこととは別の思考回路が働いてしまっているんです。
習慣にするには、その行動に意味があるか無いかなんて考えられない状態にすることです。
さて、経営力を強くするには、良い習慣を浸透させることが必要ですね。
まず社長がそう思うことですね。その次に実行する人たちに、その状況を描いてもらうことです。
例えば、ハガキを一日に5枚書かなければならないとしたら、どういう状態で実行するかを描いてもらうのです。
もう一つ習慣を付ける方法があります。
かの有名なベンジャミンフランクリンの十三週間精進録を利用する方法です。
この方法は、フランクリン自伝の中でも書かれていますが、「人生を幸せへと導く13の習慣」という本に詳しく載っています。
その方法とは、
まず習慣づけたい13の項目を考えます。
フランクリンの場合は、節制・沈黙・規律・決断・節約・勤勉・誠実・正義・中庸・清潔・冷静・純潔・謙譲の13項目です。
この13項目を順番に今週の重点項目とします。例えば第一週は節制だとしますと、それを1週間意識します。
そして、出来なかった数をチェックします。
次にそのチェック表を作ります。

縦に13週の習慣。横に曜日を入れます。
先ほどチェックした数だけ点を打っていきます。
そして、次の週は沈黙、次の週は規律というように毎週変えて行きます。1年間で4クール行うというものです。
この方法は、ヘミングウェイや『7つの習慣』のスティーブン・コヴィー博士、日本では、福沢諭吉・新渡戸稲造・内村鑑三・夏目漱石なども行った方法だそうです。
いずれにせよ、社長の仕事は、良い習慣を身につけさせて成長させることですね。
それには、少し強制をしなければならないのではないでしょうか?
すべて社員任せというのはありえないと思います。
「社長が変われば、会社が変わる」音声テープの中でもフランクリンの方法は触れられています。興味のある方は、同封のパンフレットをご覧下さい。

カミに願いを込めれば、道は開ける

2ヶ月ほど前ですが、フォーラム紺忠の松岡社長を訪ねたときのことです。
岩崎さん面白い人いるんや。と名刺を見せてもらった人が、藤村正宏という人でした。
偶然ですが、この人の本は2冊ほど読まさせてもらっていました。
いずれこの人のセミナーには参加したいと思っていましたが、活動が、東京と大阪が主でどうしようかと考えているうちに、意識からなくなってしまっていたのです。
今度桑名でセミナーがあるからということで、お邪魔させて頂きました。
内容は期待通り、店舗で集客することを得意とする人で、今回はPOPの話が中心でした。

POPの書き方は、以前にも勉強していましたので、ああそういえばこんな内容だったなぁと頭の中に蘇ってきました。
早速藤村氏の本を5冊ほど読みあさってみると、一つのキーワードがみえてきました。
接客する人が多いところだったら、よいとしても接客する人を多く出来ない場合は、その代わりをPOPがするという考え方です。
これは私にとっては画期的でした。
なんせ弱者の戦略ですから、私の進めているのは、組織力のないところがどうやって勝つかを研究しているのですから。
それに、今はお客さんが自ら選ぶ時代で、店員に進められて買うというスタイルでないことも考えると、このPOPによって販売員の代わりをするというのは理にかなっています。
さらに
購入者の86.5%が店頭で購買意志を決める
そうです。
私みたいに夫婦で仕事をしていて、人、物、金が無いというところにとっては、是非取り入れたいアイデアですね。
では、どうやって書けばいいのか?一つ例を挙げます。
あるホテルで藤村氏の研修会をやったときのことです。
お土産に手打ちうどんセットというのがあったのですが、見た目白い塊が入っていて何か分からない。
誰が見ても買いたいとは思わないものだったのです。
そこで皆でアイデアを出し合って、次のようなものにしたそうです。
「これを買っていくと、絶対奥さんに叱られます。でも美味しいものって、手間が掛かりますよね」
うまい!このPOPを掲げてから、全く売れなかった商品が少しずつ売れ出したそうです。
私がここで申し上げたいのは、営業だけが売るのではなくてあらゆるところで売りに関われるようにすることです。
例えば、経理事務の方がお礼状を書けば、それは顧客維持に繋がります。どうも面接するのが苦手だという人は、ニュースレターでも、お客さんとの接点を作ることができます。
ホームページでも、同じです。
三重県は製造業が多いようですが、全員がお客さんと接する場面を作ることです。
接する場面が出来たら、今度はその質を上げることです。
簡単に言えば、人間性が出た接し方、藤村氏の手法をお借りすると、「エクスペリエンス・マーケティング」を行うことです。
藤村さんとの出会いを演出して頂いたフォーラム紺忠松岡信社長に感謝いたします。
ちなみにこの信(まこと)さんの名前は私のいとこ(SF作家ですが)と同じ名前です。

そんな訳で、営業のやり方を異業種で集まって研究できないかと思い立ちました。
私が今お伝えすることができるのは、

  • ハガキの力
  • ニュースレターの力
  • 面接の力

この3つです。ハガキはその仕組みづくりと書き方。実際にハガキを出してみて効果測定などもしたいですね。
ニュースレターを書くには、多少コツが必要です。
話し方のトレーニングで得た「人への伝え方」を応用してどうやって分かり易い文章を書くか勉強して行きたいと思います。
この文章の書き方は、POPにも応用できますし、メルマガにも応用できます。
当然面接にも、応用できますね。
面接の力は、私が営業で培ったエキスとランチェスター経営竹田先生のから伝授された内容を伝えたいと思います。
誰も教えてくれない。
「営業力向上無料セミナー」のチラシを入れましたので、お申込下さい。

店を入りにくくしたら高く売れる

5月16日に竹田陽一氏のセミナーが行われました。
今回は少なめ、でも57名の方にお集まり頂きました。
有難う御座います。
テーマは、「社長の仕事、社長の役割」。
実は今回は四日市商工会議所さん主催で次に控えた社長を囲む会に繋げていくという意味もありました。
その次というのが、桑名のラベンダーの濱田社長です。
脱サラして、いろいろな商売をして現在ブティックを経営されています。
ところが、この発想がユニーク。
「できるだけお客さんが入りにくいように考えています。」とか。
さて、その真意は、私岩崎がコーディネートを務めます。どこまで迫れるか。

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