メンター通信 第18号
           発行日2005.6.25
           人間関係強化戦略のススメ
        5月14日からスタートしました『人間関係を良くする話し方教室』が無事6月4日に終了しました。 
          イソ・コーポレーション磯部さんとスーパーサラリーマンの西内さんが主催されて毎週土曜日4週に渡り、話し方をトレーニングしました。 
          お陰さまで参加者の方々からはアンコールを頂いております。 
          講義の形式は、一人ひとり前に出て話してもらうわけですが、話し手は勿論勉強になりますが、聞き手も勉強になるのが特徴です。 
          「話す方法」ということを意識しながら、人の話を聴くということは講演家でも目指してない限り、経験はないと思います。 
        うまく人に伝えるにはコツがあります。そのコツに従って私が指導していきます。私の指導風景を見ながら 
          「こうやって変えたらよく伝わるのか。」 
          自分に置き換えシュミレーションをし、聞いていくこの過程が通常は体験できないわけです。 
          私がアドバイス差し上げる中で多いのは、 
        
          - 出来事から始めること。 
- 具体的にその場面を思い浮かべること。 
- 出来事を一つに絞ること。 
- 言いたいことを一つに絞ること。 
- 相手にやってほしいことを一つに絞ること。
 
                    このような点がほとんどです。 
                      人前で話をするとどうしても、かしこまって 
                      「え〜、今日は自社の経営について、話をさせて頂きます。経営というものは・・・・」この時点でアウトです。 
                      こういう場合、私は次の質問をします 
                      「あなたが伝えたいことを一つだけ上げてください」 
                      そうすると殆どの方が、一つは上げてくれます。 
                      例えば 
                      「商売というのはお客さんのことを考え、満足させることです。 
                      それとお客さんのニーズを掴み、提案することでしょうか。 
                      また、いつも笑顔で接して・・・・・」 
                      「強いて言えば、一つ今伝えたいのは何ですか」 
                      「そうですね。やっぱり提案でしょうか。それと・・・・」 
                      「お客さんに提案することですか」 
                      「ええ、それもあるのですが・・・・」 
                      こんな具合で、自分が本当にこの場で何を伝えたいのかが明確でないわけです。 
                      朝礼で長くなる癖のある方はこのタイプです。 
                      結局何が言いたいのか解らず、社員はしらけてしまう。 
                      月曜日の朝礼の時間は、お客さんからすれば一番連絡が取りたい時間帯です。つまり顧客活動で最も大切な時間帯です。 
                      その時間帯に長々と有難い話もいいですが、社員が疲れてしまい、その一週間は最悪のスタートです。 
                      社長の方はというと、これだけ言っているのに、なんで解らんのじゃ! 
                      これが社員とのギャップの始まりなのです。 
                      大切なのは、相手にしてほしいことは一体なんなのかです。 
                      野球の名コーチと言われる人は、一ヶ所を指導するだけで全体をよくするそうです。 
                      
                      そう考えると非常に難しく感じられますが、何十年も掛って付いた癖は、普通の人であれば一ヶ所ずつしか治らないのが本当のところではないでしょうか。超一流の人ならいざ知らず、そんな人は一万人に一人いるかいないかで、殆どが普通の人です。 
                      社長が目標達成するために、行わせたい初動はなんですか。 
                      このことをもう一度考える必要があります。 
                      話を戻しますと伝えたいことを一つにするということです。 
                      ではその伝えたいことのきっかけとなった出来事はどういったできごとですか。 
                      これが二つ目の質問です。 
                      それは、いつのことで、そのとき誰がいましたか。 
                      どういった会話がされましたか。 
                      そのときどんな動作、行動をしましたか。 
                      どんな気持ちになりましたか。 
                      人の考え方というのは多くの経験から築かれるものです。しかしそれを一気にすべて伝えることはできませんし、かえって逆効果です。 
                      その中で象徴的な出来事を思い浮かべることです。 
                      強いて言えばあなたの考えをそうした出来事は何なのか 
                      最後の質問です。 
                      相手がその行動をすることによって得られる利益はなんでしょうか。 
                      「お客さんの気分がよくなりますね。それから会社の雰囲気がよくなります」 
                      これも同じです。一つにして下さい。それともう一つ具体的でなくてはなりません。 
                      これが結構難しいようです。 
                      お客さんの気分がよくなりますね。 
                      なんていうのは、何年後かに会社にとってよくなることですので、相手にとっては全然具体的でないわけです。 
                      では、例をご紹介しましょう。 
                      それは一昨日のことです。私にはいつもご贔屓にさせて頂いている取引先があります。担当者とはうまくいっているのですが、その部長とはまだ一度しか話したことがありませんでした。 
                      ちょっと硬く苦手なタイプです。 
                      いつも事務所に入って「おはようございます」と挨拶してもその部長は、部屋の奥の方からギロリとにらみつけるだけです。(実演してみるとダイナミックにスピーチになります) 
                      
                      一昨日の朝もいつも通りドアを開けようとしました。 
                      いやちょっとまてよ。今日は勇気をもって挨拶をしてみよう。 
                      なぜかそう思いました。どうせ挨拶するなら、固有名詞で○○部長、おはよう御座います。 
                      こんな風に名前を入れてみよう。そう思いました。 
                      私は、ドアを開ける前に決意し、深呼吸をし、イチ、ニイのサンで、思い切ってドアを開け、部長の居場所を確認しました。 
                      偶然目が会ってしまいましたが、ここは怯まず 
                      「おはよう御座います。○○部長!」 
                      と先手を取りました。 
                      そうしますと、今まで挨拶したことがない部長が、 
                      「おっ。おはよう」と小声で言ってくれました。 
                      私は担当者と打ち合わせを始めると、その部長がソファに寄ってきて座り、おもむろに次のプロジェクトの話を始めるのです。 
                      私は、心の中でにんまりしました。 
                      ここで私が言いたいのは、相手の名前を言って挨拶することです。 
                      そうすれば、新しい仕事を向こうから話してくれます。 
                      これで終わりです。 
                      社長は、ここでぐっと我慢をして、ここで話を止めます。 
                      後は社員に任せるのです。考えさせるのです。 
                      この話し方は、営業の現場でも通用します。 
                      それ以外に、文章を表現するときにも使えます。 
                      私はニュースレターを今書いていますが、いつも心がけているのはこの具体的な出来事です。 
                      このように人と接する部分では、ほとんどの場合利用できます。 
                      最後に、四日市でも開催して欲しいとの希望がありましたので、社会保険労務士の水谷氏の力をお借りして九月にトレーニングを開催する予定です。最低10名は参加しないと効果がありませんので、定員に満たないと開催できません。 
                      この際、うまく話すコツを知りたいという方はお問合せ下さい。 
                      最後のページのお奨めイベントに問い合わせ先などを掲載しました。 
        人を集めるコツ、竹田陽一セミナーより
             最終76名のご参加でした。 
               ご参加して頂いた方有り難う御座いました。感無量です。 
               今回は出足をくじかれどうなることかと思いました。 
               私がいつもお世話になっています中小企業家同友会という経済団体があります。 
               その和田さんという、まあおやじ的存在の方なのですが、その方を中心とした『友達作り委員会』という会のイベントとバッティングしてしまったのです。 
               鈴鹿で同友会の例会があったときです。その和田さんが、マイクの前に立って、お知らせがあります。 
               「友達作り委員会では、6月18日に大阪のほうへ出かけます。みなさんご参加下さ〜い」 
               えっ〜、同じ日だ。当然当てにしていた私は、困りました。 
               本来ならお世話になっている方々に協力をしたいのは山々ですが、九州から御大がお越しになるのですから。 
               そんなこともあって最初はニュースレターだけで募集をしておりました。そうしたら松阪の知らない方からFAXで1通2通と申し込みが届きました。よく見ると小さい中居という印鑑が・・・ 
               世の中と言うのは良くしたもので、ニュースレターでもご紹介させて頂いた中居さんが、自分のところで発行しているニュースレターに同封して頂いていたのです。 
               それもご自分でコピーまでしてくれたのです。 
               前回のセミナーもそうでしたが、後押しして頂ける方がみえると、俄然パワーが湧いてきます。 
               考え方を変えました。今までのお客さんに頼るのではなく新しいお客さんを探すことに専念をしました。 
               そんなこともあり、何とか92名の募集まで頑張ることができました。 
               竹田先生のセミナーは2度目の集客となりますが、人を集めるコツというのは分からないです。 
               結局、人を集めるなんていうことは、自分だけの力でできることではないのだと思いました。 
               残念ながら、必ずこうすれば人が集まるなんて方法は私にはありません。 
               なぜなら人は動かされるのではなく、自らの意志で動くからです。 
               感謝することが唯一できることでしょうか
  
             それでセミナーはどうだったんだ
              セミナー内容は私が説明するより、参加された方の声を聞いて頂くのが一番だと思います。 
                一部抜粋して、お届けします。             
                
              ・竹田先生のお話はユーモアもあり、聞いていて直ぐに頭に入ってきました。あきることはありませんでしたが、実際にコンサルした事例をお聞かせ頂けると面白いと思います。
                  (佐藤友哉さん)             
                  
              ・本日から行うことがはっきりと確認できました。さまざまな本や勉強会などの時に、何を盗むか何を大切に勉強すればよいか分かりました。
                    (仲野整体整骨院 仲野孝明さん)             
                    
              ・キメ細かい経営分析のご指導でレベルアップできそうです。「お客中心の職場作り十三ヵ条」は最高!の勉強、努力目標です。 
                      (まっさん 増原一眞さん)             
                      
・お客中心の経営にしなくてはいけない事がよくわかりました。顧客中心の経営戦略で同業他社から抜きん出るぞう!少しの気づきで大きな成果が出ると思う。
 
                        (世古精機 世古浩三さん)             
                        
              ・システム化を少し勘違いしていました。お客作りはあくまでアナログなのだということに気付きました。 
                          (坂本鐵工 坂本佳之さん)             
                        
              ・名刺の書き方や経営戦略について大変勉強になった。特に名刺の作り方に対しては、もう一度検討し直してから新しい名刺を作りたいと思う。?
 
                          (小宮 隆さん)             
                        
              ・竹田先生の見た目に反してユーモアが時折混ざった講演内容で、現在勉強させて頂いている内容の重要性が再認識できました。 
                          基本的な事柄が多くお客様に目を向ければ自然と出てくる内容が有るにも関わらず、それが出来ていないという事は部分的にお客様に目が向いていない点があると実感しました。お客志向、地域bPを目指し、1つ1つ最後までやり続けていきます。 
                          セミナー時間がものすごく短く感じたセミナーでした。会社のお客様に対する姿勢について改めて考えさせられる内容でした。部分的に当社でも抜けている点があり、その部分を改善していくことで少しでもお客様に近づきたいと思います。 
                          (金星堂 丹羽浩一さん) 
                        
・大変勉強になった。
                          (片山糧穀 片山文三さん)               
                        
                ・ここ数日お客様に対して「不快をなくして喜びを与える」というお題を考えていますが、もっと考えられそうです。 
                          (キセノン 二神将輔さん)               
                        
                ・自社の分析ができた。ちょっと熱かったかなぁ 
                          (イソコーポレーション 磯部昇一さん)               
                        
                ・やはり実行しないといけませんね。2時間30分は短いですね。丸一日かけても聞いてみたいです。
                          (杉本組 橋本達明さん)               
                        
                ・私が一番改善すべきことは名刺のアドレスを大きくすることでした。FAX用紙、封筒は岩崎さんの社長塾で主人が学び改善をしました。お客様からとても評判が良いです。 
                          (ペガサス 三好弘子さん)               
                        
                ・大切な事は何回も何回も聞いても新しいという事が改めて分かったような時間でした。
 
                          (三津子美容園 山本三津子さん)               
                        
                ・今まで何気なく感じていながら、実行していないことが如何に多いか良く分かりました。電話、FAX、居場所は確実に実行していきたい。また社員と共に行動していきたい。これからも岩崎さん、または書物を通じで色々勉強させて頂きます。竹田先生もお体に気をつけてますますご活躍されますことをご祈念申し上げます。
                          (神戸ダイハツ 阿部 雅登さん)               
                        
 
              
                        
・商品対策の項にて。「競合がない仕事をする」つまり新しい仕事を常に創造していく事だと思います。これに気がつけて良かったです。 
                          (くじら編集室 市川さつきさん)               
                        
                ・傘の話やお客様中心に接していない実践がまだ甘いということを承知しました。学べることは数多くあり、ランチェスター戦略に感服しました。また勉強させて頂きます。本当にありがとうございました。
 (西内 弘明さん)               
                        
                ・商売はお客作りが最重要課題で、粗利をあげる仕事をもっとトップ自ら実践することが理解できました。またビジネスをもっとシンプルに考え、何を中心に実践していくかも理解できました。また、次回も機会があれば参加したいと思います。 
                          (八王子屋 廣田隆俊さん)               
                        
                ・現在面談していただいたお客さんにその日のうちに感想と今後の予定を書いてイラスト入りの絵葉書を送っています。この葉書がなんとか最初の一棟目の契約がいけそうです。本日はその確認ができました。本当にありがとうございました。 
                          (アンビエントホーム桑名 
                          伊藤健司さん)               
                        
                          アンケートにご協力頂いた皆さん有り難う御座いました。
                        
退職金制度の見直しノウハウ・ドゥハウA
             先月から三号にわたり、退職金の見直し方法に連載しています。先月は、現状分析について書きました。現状分析の重要性が分かっていただけたと思います。 
             二回目は方針決定と制度設計。 
               今回も分かりやすいように前回に引き続き、株式会社S、社員数三十八人の企業の例を取り上げていきます。 
               現状分析を行った結果、制度が今のままでは危険だと分かった株式会社Sから、退職金制度見直しを依頼されました。 
               そこで、まず社長に考えてもらいました。 
               今の退職金制度はないものとして、今後入社してくる新入社員にどんな退職金を払いたいかイメージしてもらいました。 
               「そうだな、頑張った人にはそれなりに払ってあげたいが、そうでない人にはあまり払いたくないな。それに見直しで社員のモチベーションが下がっては困る。」 
               退職金の方針が決まりました。そうです、これが、方針決定です。 
               方針が決まったところで、制度設計です。 
               制度設計の方法は、いくつもありますが、中小企業にいいのは三つ。 
             
               - 定額制 これは、年数毎にいくらと決まっている退職金です。単純で分かりやすいのですが、貢献度は一切反映できません。 
- ポイント制 これは、毎年貢献などに応じてポイントを付与していって退職時に累積ポイント×ポイント単価の金額を退職金として支払うものです。貢献度が反映でき、毎年ポイントを付与しますのでモチベーションアップにもなります。ただ就職から、退職までポイントを管理しないといけないので面倒です。 
- 退職時ポイント制 これは、退職時に在職中の貢献度によって判断して退職金を払うというものです。十年勤めてS評価ならいくら、B評価ならいくらとあらかじめ決めておきます。退職時点のみの評価で退職金を決めるので不満が出る可能性があります。 
このような制度設計がありますが、株式会社Sでは、「頑張った人にはたくさん払いたい」ということでAかBとなり、また「モチベーションが下がるのは困る」ということだったので、結局Aポイント制を導入することにしました。 
               詳しい方法は、当事務所までお問い合わせください。また、無料就業規則診断、無料退職金診断も随時受け付けています。 
               社会保険労務士 水谷直樹事務所(0593―31―8203) 
             お奨めイベント予報(あくまで予報です確認願います)
  ・戦略社長塾 経営原則編 
    7月4日(月)から4回 19時〜 
    会場:四日市諏訪西商店街組合 
    問合せ:ランチェスター経営三重(0593-98-0123)岩崎 
    ・第二創業塾 
    7月5日(火)から8回 19時〜 
    会場:楠町商工会館 
    問合せ:楠町商工会(0593-97-2046) 
    ・三重掃除に学ぶ会 
    「三重が変われば日本が変わる」 松浦光修氏 
    7月30日(土)19時〜 会場:松阪市市民活動センター 
    問合せ:潟激Kート(0598-23-5590)中居さん 
    ・情熱・感動 学習会 
    7月23日(土)受付:18時〜講演:時半18時半〜21時 
    中村文昭氏(有限会社クロフネカンパニー 代表取締役) 
    会場:四日市市文化会館 第3ホール 料金2千円 
    問合先:潟Aソシエード第一 0593-23-1233
   ・営業塾 基本編 
    7月19日(火) 13時〜16時40分 
    会場:三重県中小企業家同友会 
    問合せ:ランチェスター経営三重(0593-98-0123) 
    ・営業塾 応用編 
    7月26日(火) 13時〜16時40分 
    会場:三重県中小企業家同友会 
    問合せ:ランチェスター経営三重(0593-98-0123) 
    ・新規開拓塾 
    7月21日(木)から2回13時〜16時40分 
    会場:三重県中小企業家同友会 
    問合せ:ランチェスター経営三重(0593-98-0123) 
    ・話し方教室 
    9月4日(日)から4回13時半〜16時 
    会場:三重県中小企業家同友会 
    問合せ:水谷直樹さん(0593-31-8203) 
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