メンター通信 第14号
発行日2005.2.25
たった50円でも、熱烈なファンは作れる
まさか、私が上場企業で研修が行えるなんて、一年前には夢にも思いませんでした。
二月四日、四日市市の太陽化学さんでのことです。
それが若手社員向けになんと・・・・
「一位作りの経営戦略」従業員100名以下取分け30名以下の会社向けの社長向けのセミナーなんです。
それも、一年目の社員に行うというものです。
なんでお前がそんな大きい会社で?
縁というのは、奇妙なもので昨年十月に鈴鹿高専の技術交流会で発表して欲しいとの依頼があったのが始まりです。
とはいえ起業一年も経っていない状態では何も発表することがない、そこで苦し紛れにランチェスター法則について話をさせてもらうことにしました。
工学系の学校の技術交流会で、競争の原理を話したわけです。
同じ会場で発表したのが、六年先輩の太陽化学の取締役加藤部長でした。
その懇親会で、「岩崎さん、中々うまく話すねぇ」
「説得力あるし・・・」
と話しかけてきてくれました。
私は、社交辞令かと思っていましたが、暫くして携帯に電話がありました。
「うちの会社で、話をしてほしい」
「私の話は、中小企業が中心なんで」
ということで、二度ほど話をさせて頂くことになったのです。
その後、この経営、競争の原理を若いうちから聞かせてやりたい。
ということで、今回は1年目の社員に聞かせるという試みです。
ここで私がお伝えしたいことは、2つあります。
一つは、人の縁を大切にするということです。
高専という特殊な学校だったということもありますが、自分の居心地のよいところにたむろしていては、人の縁も広がらなかったに違いありません。
もう一つは、優秀な社員を持つ大会社が経営や競争の原理を一年目からでも、教育しようとしていることです。
競争の激化を乗り切るために、小さい企業では、社長やその後継者が、戦略の勉強をされることをお勧めします。
私が、方向を誤らずに自信を持って仕事をできるのも、竹田先生やランチェスター経営のよき指導者のお陰です。
「戦略」つまり戦う知恵を持って、経営に望めば大きく失敗することはありません。
何よりも、自信を持って日々の活動ができることが重要です。
この記事を載せるに当りご尽力頂きました。太陽化学馬渕様、加藤先輩に感謝いたします。
新潟の熱い二日間
昨年白子駅で急行待ちをしていると突然、携帯に同友会高橋事務局長より電話があり
「来年の二月からだを空けといて」
「座長をしてほしいんだ!」
「二月って、何日ですか?」
「取り合えず、そういうことで、後でまた連絡するから」
「ツー、ツー、ツー。」
最初に話をもらって、すぐ了承はしたものの何のことかさっぱり解りませんでした。
内容が解るにつれて、私にとって負担が大きいことが解ってきました。
まず、二月十七日、十八日の両日新潟に行くこと。
三重の南川社長が分科会で発表するので、その進行役をすること。
なんといっても、私が一番負担に感じたのは、二日間仕事ができないということです。
一人で会社をやっているということは、その間開店休業状態。
さらに、旅費交通費考えると今の私に負担するのは本当に厳しい。
そもそも、起業一年そこそこの会社にとっては、効果があるのか
新潟の会場に着いても、その気持ちは変わりませんでした。
ところが、一日目の分科会では、しっかり萬来鍋の南川社長と経営の話ができたことから、始まり状況は変ってきました。
実は、この分科会は一三〇分間受講者の話し合いの時間があります。
その間ずっと南川社長と話しこんでいたのです。
収穫の一つ目がこのことです。
二つ目は、北海道の印刷会社アイワード木野口社長の講演を聴けたことです。
講演は、同友会3つの目的から始まり、木野口社長がアイワードの前身である共同印刷の経営を始めるところから社歴と共に順を追って話が進んでゆきました。
そして話は「労使見解」の話に。
「労使見解」というとなんだか、取っ付き難いですが、次の3つのことを中心に説明をもらいました。
- 経営者はどんなことがあっても、経営を維持発展させる責任がありその姿勢を貫くことが社員との信頼関係を築く出発点である。
- 経営指針を成文化し、明確な理念、方針を全社的に確立することが、社員の自発性を高め、強靭な体質の企業づくりになる。
- 労使は人間として対等・平等であり、現代を誇り高く生き抜く同志的連帯のもとで、共に育ちあい、共に社会の発展に貢献できる関係にある。
この3つをどのようにして実践してきたかを講演の中で語って頂いたのです。
私が、久々に体が熱くなったのはこの辺りからです。
ご存知のように私の仕事は、竹田ランチェスター弱者の戦略を伝えお客様に業績を上げて頂くのが仕事です。
そんなわけで、講演を聞くとき必ず竹田氏の教えに、一つ一つ照らし合わせながら講演を聴く癖がついています。
まず経営者の姿勢です。中小企業の業績の98%は社長の実力で決まる。トップの能力以上の社員は、その組織からはいなくなる。
優秀な上司は、出来の悪い部下であっても、自分の実力まで教育することができる。しかし出来の悪い上司に、優秀な部下が着くと、言うことを聞かない悪い部下などと叱りつけられるので、優秀な部下は上司に見切りをつけるのです。
経営を維持し発展させる責任があるということは、その知恵を磨く責任があるということです。
木野口社長の講演でも、どうやって売上を上げるかを必死で考えたとあります。
二つ目の経営指針の成文化とその実践ですが、将校が学ぶ分野にもあります。物事を達成するために、その手順が必要です。
熱意・願望、目的・目標の明確化、戦略を決め、戦術を決め、力強く実行する。
経営指針の成分化は、広い意味での戦略にあたります。
経営理念は、熱意願望、必勝の信念になります。
そして最後の社員との関係は、竹田ランチェスターでは顧客中心の経営を語るときに必ず出てきます。
粗利益の元は、お客様です。
経営の目的は、いかに多くのお客様を作るかに他なりません。
そのためには、全員がお客様のことを考える時間を如何に長くするか。ココが重要です。
社員全員がお客様と接する可能性を持ち、社員がこのことを理解して自ら顧客対応をするには、目標を同じにし、共に育ちあうことが必要になります。
労使見解が生まれた時代背景は、労使が今以上に敵対関係にあるときでしたので、労使の関係が特に強調されますが、以上3つのことは、経営する上で非常に重要なことを含んでいます。
これは竹田ランチェスター弱者の戦略から分析しても、言えることです。
最後に、木野口社長は第三次創業期を迎えて以下のことを言及されています。
- 業態変革がられている
- 顧客対応(マーケティング戦略)の見直し
- 全従業員を人材へ
最初は、南川社長に頼まれしぶしぶ行った新潟でしたが、大変重要なことを学ぶことができました。南川社長に感謝です。
フランチャイズで成功する法
二月一〇日、先月のココ壱番屋宗次氏の講演を受けて、FC店では一体どのように実践しているのか。
私はこの点が非常に気になり、以前からの知人の関谷社長に無理を、お願いし懇談会を行いました。
関谷さんとは、もう数十年前から知り合いと思っていたが、関谷さん曰くまだ七年ぐらいしか経っていないとのことでした。
関谷さんとの出逢いは、自己啓発のプログラムのユーザー会がきっかけです。
そういうわけで今回は、初めてビジネスの話をお聞きしました。
出逢った頃は2店舗出店後で、アルバイトも定着せず2店舗とも自分自身が切り盛りをしていたため自分自身一杯一杯だったそうです。
自分自身の限界を感じ、すがる思いで自己啓発のプログラムに跳びついたそうです。
奥さんの反対も押し切り、百五十万ものお金をカセットテープとテキストに注ぎ込んだ。
奥さんは気でも狂ったかと思ったそうです。
そんな中、関谷社長は自分を見つめなおし、目標設定の大切さ、そのためにはどうやって人に任せたらよいかを考えました。
その後、あっと言う間に店舗を増やし今では6店舗の経営をしてみえます。
宗次氏の語録にもある壱番屋の成功法則を忠実に守りアルバイトに、定着していくわけです。
人の倍働け・・・人と同じ事をしていては、評価できない。
知恵在る者は知恵を出し、知恵無き者は、汗を出し。やる気無き者は去れ。
お客様笑顔で迎え心で拍手・・・一人ひとりに感謝の気持ちを
持って接客にあたる。ここの店に来たら勇気をもらえる、元気が出ると思ってもらえる感動を与えるサービス。繁盛の原点、オープンした日を思い出し初心貫徹する。
店は掃除で蘇る・・・人にも喜んでもらえる掃除で
心の掃除をしよう。
まずはトップが行動・・・経営者が率先垂範し示す。
三日坊主にならずやり続け心の火を消すな
そこで私は、アルバイトの人をどうやって教育していくのかを尋ねました。
すると関谷社長は、アルバイトにくる子は、挨拶もできない人もいるわけです。その人を挨拶から教えていく必要があります。
何回も、指導する必要があります。
私はその言葉を聞いて教育と訓練の違いを感じました。
社員教育などというと、どうしても一度言えばよい。就職して給料も貰っているんだし、出来て当たり前。
それぐらいやってもわないと困る。こっちも時間がない。
私もそういうタイプでした。しかし相手はアルバイト、しかも接客をしてもらう。その店の戦力にしていくには、教育より訓練に重きをおかなければならないことをこの話から学びました。
竹田ランチェスターでは、その比率を教育が一、訓練が二で行うと最も効率がよいと教えています。
私はこの座談会を通じて、FCで成功するには以下の3つが必要ではないかと考えました。
- FCに商売のやり方を教えてくれる仕組みがあること。
- 社長自身が勉強熱心であること。
- 社長にやり抜く信念があること。
私も関谷社長を見習って成功したいですね。
出逢いイベント予報(あくまで予報です確認願います)
・二〇〇四年度三重県経営品質賞表彰式と記念講演会。
三月一七日(木)一三:三〇〜一六:三〇
受賞組織パネルディスカッション
記念講演
潟zンダクリオ新神奈川 代表取締役社長 相澤 賢二 氏
会場:ホテルグリーンパーク津
問合せ:三重県経営品質賞委員会事務局(059-213-1100)
※潟Aソシエード第一さんが「奨励賞」を受賞されました。
吉川社長おめでとう御座いました。
・三重県中小企業家同友会北勢支部三月例会。
「激動の時代、経営者の課題は何か」
講師:葛{崎本店 代表取締役 宮崎 由至氏
三月一八日(金)一八:三〇〜二一:三〇
会場:鈴鹿サーキット 参加費無料 懇親会費五千円
問合せ:三重県中小企業家同友会(0593-51-3310)
・富田中央通り商店会主催 講演会。
「一枚のはがきでお客様を感動させる」
講師:ランチェスター経営三重 岩崎 功
三月五日(土)一九:〇〇〜
会場:富田市民センター 参加費 要問合せ
問合せ:富田中央通り会長 平岡久尚(0593-64-3333)
オススメ教材
良き社員の条件。
「従業員に経営の厳しさを解ってもらうため、朝礼など何回も話しているが自分の考えが伝わらずに困っている」という社長用です。
このビデオを教材に使い、途中で何回か止めて各人の意見を聞きます。こうすると経営の厳しさや、従業員のやるべきことが自然に解るので、社長の悩みはすぐ解消します。試しに挑戦してみませんか。
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テキスト付
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電 話:0593-98-0123
FAX:0593-98-0153
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